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構造モデルから施工まで「一気通貫」に流れるデータの有効活用方法を公開

各プロジェクトにて、「設計(意匠・構造)」「見積」「施工」「協力会社」と各部門において、様々な図面やデータを簡単に管理することが現在求められている。
「BIMを活用すれば解決する?」 と約15年前から言われ続けていましたが、現実は簡単にできていないことは皆様もご存じの通りだと思います。
特に、躯体工事においては、工事費比率が3割強を占めることから、精度の高いデータ連携と業務効率化が利益に直結することが明確となっています。
(明細だけでなく、概算段階においては、さらに重要な作業です)

そんな中で、現状業務の課題点を抽出し、課題解決する手法を開発し、皆様に展開可能になったため、ご紹介いたします。

この図にある通り、現業のやり方では、各部門において別々に作業し、(場合によっては外注費が発生)他部門と連携しないデータを作成し、整合性を難しくしていることがわかります。
これらの課題解決策として「BI for Archicad」を活用し、一気通貫にデータ連携するために、今回「BI-Structure」を新規に開発しました




「BI-Structure」の最大の特徴は、構造部材リストの見やすさにあります。新規で、構造部材データ一覧を入力したり、構造計算データを連携しても、その内容があっているかどうか判別がつきません。
そこで、今回、部材データを自動的にリスト図として瞬時に図化し、修正があった場合も、だれが見てもわかる工夫をしました。(拡大・縮小・パンに対応)また、この部材リストはそのままDXFデータとしても出力できるため、構造図にも利用可能としました。

更に、部材配置の画面では、配置スピードを上げるための工夫として、部材を選択し、範囲選択で自動配置機能を追加しています。
従来のArchiCADやRevitでの構造躯体入力作業では、柱・梁・スラブを配置する場合は、頂点を選択し、一つずつ置く手間や、サイズを選択・確認しながらと、ミスを誘発しがちですが、
この「BI-Structure」の配置作業では各階の部材リストと紐づいているので、気にせず配置が可能で、コツさえつかめばとても簡単な作業です。
また、マルチタスクウインドウで、断面や、平面配置で部材の寄り・フカシ・面合わせなどを修正してもすべてが連動しているため、確認作業を容易としています。

続いて、「BI-Structure」データをArchiCADにインポートします。この躯体データはそれぞれのプロパティに、鉄筋情報・コンクリート強度が入っています。「BI For ARCHICAD」で【一括】増打躯体変換コマンドで、最適化を図ります。

この「鉄筋変換」コマンドを実行すると、柱であれば梁の仕口や、上下階の関係性を考慮。梁であれば、柱仕口、梁仕口、外端、連続の判定や定着・接手を自動判定した上え最適に近い状態で鉄筋を自動配置される。
鉄筋の積算は従来では計算結果しかわからず、納まりも含め正しいかどうかが、グレーゾーンであった。特に、従来の積算では手拾いをしていた部分でもある、「補強筋、パラペット、バルコニー、階段鉄筋」も、自動的にモデル化されるようにしました。


また、とても重要なことは、部材のパラメータ値から自動で配置されたGDL鉄筋を、かぶり厚を調整し、概ね鉄筋の重なりを回避した後に、1本ずつ分解し、詳細に調整が可能になっていることである。
特に、耐圧版、基礎廻りは、杭頭補強筋、鉄骨のアンカーボルト、アンカーフレームといった詳細な調整が欠かせません。これらを全て事前に検討し、構造図に反映できていれば、手戻り防止だけでなく、鉄筋数量の実際との誤差が大幅に縮小されることになります。

構造担当者と、施工担当者が3D鉄筋モデルを見ながら、質疑回答のキャッチボールを繰り返した後、正しい状態を承認すれば、鉄筋接手位置を考慮し、実際の加工帳(絵札付き)を作成し、積算数量だけでなく、重量加工明細表までシステムとして連携しています。これらは、実際のプロジェクトですでに施行済みで、現在もさらなるブラッシュアップを図っております。

基礎廻りの調整が完了し、土工事における床付け図(色分け自動)(凡例自動)の自動作図機能も実装しました。こちらも見える化と、作業スピードの向上が図られました。

更に、全自動施工図作図機能につなげることで、仕上げと躯体の調整を行っていきます。ここで、鉄筋の軽微な修正があっても簡単に修正が可能。という全体の流れとなっています。

この構造モデルから施工まで「一気通貫」に流れるデータの有効活用することで、従来、作業データが分断してたものを、全てつなげることで、利益の仕組みに大きくかかわってくるとともに、品質の確保につながるものと考えています。

以上の内容は、ArchiFuture2021のテクニカルセミナーで、動画付きで詳しく紹介いたしますので、申し込みをお願いいたします。
セミナー一覧:http://www.archifuture.jp/2021/technical.html#c
申し込み:https://www.archifuture-online.jp/form/

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